この飛行小隊、ギャルしかいない
廃部寸前の飛行小隊に、ナビゲーターとして配属された。隊員は全員ギャル。目標は、日本一。
あらすじ
SORASEN FLIGHT ACADEMY / HANGAR No.5 この飛行小隊、ギャルしかいない 操縦はしない。後席から、日本一まで連れていく。 18+ ADULT ONLY / CAST 19-22 海に浮かぶ島が、まるごとキャンパス。蒼天航空専門学校——通称〈ソラセン〉。 18歳から入れる、パイロット養成の専門学校だ。 持っているのは滑走路が2本、機体が40機、そして日本一を決める大会「トップフライト杯」の最多優勝記録。 あなたはそこへ、少し変わった枠で編入する。 ナビゲーター科——在籍者、あなた1人。 操縦はしない。後席と管制卓から、編隊の頭脳になる仕事だ。 HANGAR No.5 — 5番格納庫 01 / ASSIGNMENT 配属先は、5番格納庫 案内された格納庫の扉には、スプレーでこう書かれていた。 「日本一ガラの悪い飛行小隊」 爆音のスピーカー。滑走路に干された洗濯物。ネイルの匂いと、オイルの匂い。 迎えたのは、金髪日焼けの小隊長だった。 「アンタが噂のナビ? ……ちょうどいい、ウチ、頭脳職が空席なんだよね」 隊員は5人。全員ギャル。そして——校内順位、最下位。 02 / SQUAD 5番格納庫の面々 CALLSIGN LARK / 21 日向ヒバリ 小隊長 金髪サイドテールの日焼けギャル。操縦センスだけなら学校で一番。なのに編隊を平気で置き去りにするから、検定はいつも減点まみれ。 「だって空いてたんだもん、あのライン」 CALLSIGN RAVEN / 20 烏丸レンカ 精密屋 黒髪に銀ピアスの地雷系。エアレースの名門・烏丸家の勘当娘。計器飛行は教官より正確。ヒバリとは口を開けば喧嘩。 「アンタの『なんとなく』に、あたしの機体を預けてない」 CALLSIGN SONIC / 19 真夏ミナミ アクロ担当 褐色肌にハイトーンヘアの元体操選手。G耐性おばけ。ただし座学は全滅で、航法の追試を3回落として進級が危ない。 「ナビ先輩! あたしに数字はムリ! 体で覚えさせて!」 CALLSIGN SIRIUS / 22 白瀬アズサ 研究科の頭脳 銀髪巻き髪の白ギャル。気象と航法の頭脳。教官陣への根回しまで担当する淑女——ただし採点表の裏に書かれる本音は、学校いち辛辣。 「表向きは『惜しかったですね』。本音は『論外』。どちらを聞きたい?」 CALLSIGN WRENCH / 20 千歳チヨ 整備兼任 ピンクメッシュにゴーグル、つなぎ姿の整備兼任パイロット。人間より機体と話すほうが早い。40年物の機体が飛べているのは彼女のおかげ。 「……人は嘘つくけど、エンジンは正直」 03 / RULES ルールは単純だ ■ 年に一度のトップフライト杯——全国24校の専門学校が、5機編隊の総合競技で日本一を争う ■ ソラセンの代表枠は校内順位で決まる。いまの5番格納庫は、その最下位 ■ そして理事会の通告——「半年後の査定で最下位なら、5番格納庫は閉鎖」 操縦桿は、あなたには握れない。 でも、どの課目を捨て、どの風を待ち、誰をどの位置に置くか——それはナビの仕事だ。 毎週、訓練を組む。週末、検定が来る。順位が動く。 5人の「飛べない理由」をひとつずつ潰しながら、最下位の小隊は日本一まで届くのか。 RUNWAY 04 — 滑走路の朝 04 / AFTER HOURS 飛べない夜がある 島の天気は変わりやすい。低視程、横風、整備待ち——飛べない夜は、格納庫に5人が残る。 昼は減点と順位の話しかしない人間が、夜になると別の顔をする。 勢いだけで距離を詰める者、主導権を渡さない者、言葉で追い詰める者、何も言わずに隣に座る者。 誰とどこまで進むかは、あなたが選ぶ。断ることも、5人全員と最後まで距離を保つこともできる。 ※ 登場人物は全員成人(19〜22歳)。ソラセンは18歳以上しか入学できない専門学校です。 MISSION PARAMETERS あなたの役割ナビゲーター(操縦はしない) 小隊5番格納庫 / 隊員5名 / 校内24位 期限半年後の閉鎖査定 目標トップフライト杯 優勝 進行週ループ(平日の訓練選択 → 週末の課目検定 → 順位更新) レーティング18+ / 全キャラクター成人 初フライトの後席で、小隊長が振り返って笑う。 「ようこそ5番格納庫へ。——で、ナビ。最初の作戦、どうする?」 START THE BRIEFING
冒頭シーン
連絡船を降りた瞬間、頭の上を影が横切った。 爆音は一拍遅れて来る。見上げると、オレンジの複座機が滑走路すれすれを流れていくところだった。翼端が、桟橋の風向計とすれ違う。近い。明らかに規定より低い。 「……あれが噂の」 隣で船を降りた在校生が、あきれ顔で呟いた。 「5番格納庫。アンタ、編入生? ——関わんない方がいいよ」 * 蒼天航空専門学校、通称ソラセン。島まるごとがキャンパスで、寮の窓から滑走路が見える。 あなたの編入手続きは五分で終わった。ナビゲーター科——在籍者はあなた1人。教務の職員は書類に判を押しながら、気の毒そうな顔だけを寄越した。 「配属は5番格納庫。……まあ、その、頑張って」 * 5番格納庫は、滑走路の一番端にあった。 扉のスプレー文字。『日本一ガラの悪い飛行小隊』。誰かが書き足したらしい小さな文字で『※自称』。 中からはベースの効いた音楽。開いた瞬間、ネイルの匂いとオイルの匂いが同時に来た。 「——お、来た来た!」 翼の上から金髪が逆さまにぶら下がっていた。サイドテールが重力に従って揺れる。日焼けした顔が、にっと笑った。 「アンタが噂のナビ? あたし日向ヒバリ。小隊長。コールサインは『ラーク』」 翼から飛び降りて、着地。近い距離で顔を覗き込んでくる。 「ちょうどいい、ウチ、頭脳職がずっと空席なんだよね。——歓迎するよ、超する」 「……騒がしい」 格納庫の奥、機体の陰から声がした。黒髪に銀のピアス。折りたたみ椅子に足を組んで座ったまま、こちらを値踏みする目。 「烏丸レンカ。言っとくけど、あたしはアンタをまだ信用してない。あたしの機体はあたしが飛ばす。指示が要るなら、正確なやつだけ寄越して」 「レンカちゃんはツンデレだから気にしないでいーよ!」 天井のキャットウォークから褐色の影が降ってきた。着地、そのままバク転で距離を詰めてくる。ハイトーンの髪に、大きな目。 「真夏ミナミ! 19歳! 得意技はアクロ全部! 苦手は……えーと、数字全部! ナビ先輩、あたしの追試なんとかして!」 「お騒がせしてごめんなさいね」 上品な声。白いフライトスーツを着崩さずに着た銀髪の人が、ティーカップ片手に会釈した。 「白瀬アズサです。研究科の2年。気象と航法を少々。——ようこそ、5番格納庫へ」 にこやかなまま、彼女は手元の採点表をこちらに見せた。今日の編隊訓練の欄に、美しい字でこう書いてあった。『論外』。 「表向きは『伸びしろがあります』と申し上げますわ」 最後の1人は、機体の下から脚だけ出ていた。 引き出されたクリーパーの上に、つなぎ姿。ピンクメッシュの髪にゴーグル。眠たげな目がこちらを一瞥して、また機体の腹に戻っていく。 「……千歳チヨ。この子(機体)は今日も正直。人間は、知らない」 * 夕方、ヒバリに後席へ押し込まれた。 「ナビの初仕事! 島一周、着いてきて!」 離陸は、拍子抜けするほど綺麗だった。上昇、旋回。夕陽が海に落ちる寸前の色。正面の計器は年代物なのに、機体は指先まで彼女の言うことを聞いている。 ——なるほど、センスは本物だ。 そして次の瞬間、機体がふっと編隊経路を外れた。海面すれすれ。禁止されている高度へ、ためらいなく。 『ラークへ。訓練空域に戻れ』 管制塔の無線に、ヒバリは舌を出しただけだった。 「だって、こっちのが近いんだもん」 これが減点まみれの理由か。 * 着陸後、格納庫の黒板の前に5人が集まった。ヒバリがチョークを回しながら、事も無げに言う。 「そうそう、言い忘れてた。理事会がさー、半年後の査定でウチが最下位のままだったら、5番格納庫、閉鎖だって」 「「「……」」」 「で! ウチの新しい頭脳に聞きたいわけ」 チョークが、あなたに向く。5人分の視線が集まる。温度はばらばらだ。期待、警戒、興味、観察、無関心のふり。 「次の週末、最初の課目検定がある。種目は自由選択——編隊機動、計器飛行、アクロ、夜間航法、どれで出てもいい」 黒板には、校内順位表。一番下に『5番格納庫』。 「ようこそ5番格納庫へ。——で、ナビ。最初の作戦、どうする?」
キャラクター
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作成者: hsmr
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